ヘルマン・ヘッセの「車輪の下」を読み直した。
随分昔に読んだ小説だったけれど、今読んでみると、とても面白い。
昔読んだときは、感動がなかった。
というのも十代の僕は読書が嫌いだったから、嫌々読んでいたのだ。
だから、内容もよく憶えていなかったし、やっぱり嫌々読んでいると感動もしない。
「主人公ハンス・ギーベンラートが神学校に行って……死ぬ」という記憶しかないのである。
なんの感動もない。
今は本を読むのが楽しくなったので、読む毎に何かしらの感動を覚えている。
僕は都会に出てきて、車輪の下敷きになってしまったのだろうか?
とか、不図考えるのである。
「車輪の下」の文庫はもうすごくボロボロになっている。
新潮文庫はしおり代わりになる紐がついていて便利なんだけど
ぼくは読んだところは読み返したくないという理由で、
読んだ行の終わりに爪で線を入れていた。
その爪のあとがほとんど1ページ毎に付いている。
ということは全部で本編が215ページあるから、
読み終えるのに215日掛かっていたことになる。
なんともヤクザな読み方だ。それで内容も覚えてないのだから、何をやっていたのだろうか。
最近、なんだか生活リズムが狂ってしまったな。
せっかく一度元に戻したのに……
結構不安定な日々を送っているけれど、なんとか調整していきたいな。
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